海からもメデタイお届け物で~す。「大関把瑠都」が、31日の夏場所番付編成会議と理事会を経て正式に誕生する。運命の日を翌日に控えた30日、把瑠都(25=尾上)は尾上親方(元小結浜ノ嶋)やエレナ夫人とともに、テレビ番組の収録で大阪・岬町の海上釣り堀へ出かけた。放流されている天然イシダイやマダイをグイグイ。最初は「鯨(くじら)を釣った」とごまかしていたが、「6匹ぐらい。マダイです」とニッコリした。釣ったタイは、伝達式後に両手で掲げる予定だ。

 その後、大阪・大東の部屋宿舎で伝達式の練習。注目される口上は、把瑠都が入門した三保ケ関部屋初の大関で、元横綱北の湖の大関昇進時と同じ文言に決めた。「名誉ある地位を汚さぬよう一生懸命努力します」。北の湖親方の薦めもあり、四字熟語などは入れずシンプルなものにした。

 尾上親方は「明日のタイも釣ってきましたしね。あらためて重いことだと思うし、もうひとつ頂点を目指してほしい」と話した。横綱へのスタートラインに立つ新大関は、日焼けした真っ赤な顔で「緊張あると思うので、間違いないように。自信ありますね」と、豪快に笑っていた。