日本相撲協会は8日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、野球賭博関与者らへの処分を決めた。裏カジノへの出入りなどの疑惑が浮上していた佐ノ山親方(元大関千代大海)は、灰色決着。放駒理事長(元大関魁傑)は「白でも黒でもないグレー」と指摘し、処分は科さずに厳重注意とした。また、名古屋場所後に野球賭博関与を認めた十両松谷と三段目若力堂(ともに松ケ根)は、2場所出場停止処分となった。

 佐ノ山親方への処分は、すっきりとした形にはならなかった。会見した放駒理事長は「調査委の報告では、(野球賭博や裏カジノに)関与しているとも、してないとも言えない。簡単に言えば、白でもない黒でもないグレー。処罰対象にならなかった。協会からは厳重に、疑惑報道がされないように注意し、監督指導を師匠に預けることにしました」と説明した。

 理事会後、別室で待機させていた佐ノ山親方と、その師匠の九重理事(元横綱千代の富士)に、口頭で注意したという。佐ノ山親方は帰り際「いいかげんな記事を書かれた。もともとないことを書かれたのだから、オレから発信することはない。反省も何も…。法的措置は、引退相撲が終わってから」と話した。

 5月下旬以降、佐ノ山親方は週刊新潮に相次いで、野球賭博や裏カジノに手を染めていたとする記事を掲載された。協会の特別調査委員会は7日の会見で「裏カジノに出入りした事実を確認するには至らなかった。しかし、疑惑報道を繰り返されることは、協会の信用を傷つける。身辺に気を配り、厳しく指導するように提言する」としていた。

 放駒理事長は、今後も新事実が出た場合は調査を再開することと、もし関与が事実だった場合は厳罰を科すことも、佐ノ山親方に伝えたという。9日発売の週刊新潮は「一連の賭博問題にケリをつけるための形式的な調査だったとしか思えない」と指摘した。佐ノ山親方の引退相撲は、10月2日に国技館で予定されている。