好角家のアーティスト、デーモン閣下が、母校・早大の相撲部の再建へ乗り出した。1日付で相撲部の特別参与に就任。22日、早大東伏見キャンパスで行われた「第2回早稲田杯」で審判長や表彰者を務めた。

 この大会は一般学生に相撲を体験してもらうことが狙いで、昨年から開催。この日は前年の倍となる8人が参加した。閣下は、優勝決定戦を戦った新入生2人を有望視し「相撲に何のかかわり合いもなく、学生生活を送れると思ったら大間違い。よく考えてキャンパスを歩くように」と、悪魔らしいジョークを交えて勧誘した。

 早大相撲部は現在、部員がわずか3人。5人による団体戦に出場するため、柔道部から助っ人を借りている。高校時代の有望選手が入試を受けても、難関大だけに入学に至らないケースもある。過去に全日本選手権を5度制し、学生横綱も輩出した古豪で、5年後は創部100周年を迎える。

 閣下は在校生に向け「諸君たちの母校である早大の相撲部は大変な危機にひんしている。何とか立て直し、ひいては『早稲田大学ここにあり』と世間に知らしめる必要がある」と入部を呼び掛け、「ここにくれば、わが輩に会えるかもしれない」と訴えた。

 閣下は世を忍ぶ仮の姿だった早大1年時、体育で相撲を履修していた。今は履修者が見込めず、授業もなくなってしまった。閣下によると、相撲観戦歴は約300年で、相撲愛は計り知れない。「練習もたまに見に来たい。大会も、時間があれば部員の応援にいきたい」と話していた。