大相撲の新関脇逸ノ城(21=湊)が5日、大阪での「緊急施術」で体調良化に成功した。福岡・古賀市内の部屋で稽古後に空路移動。今年から懇意にしている柔道整復師・宇山昌克氏(46)に骨盤のゆがみを矯正してもらった。約2時間の施術を受けて整骨院から出てくると「まあ、ちょっと良くなりました」と笑みがこぼれた。

 帯状疱疹(ほうしん)で約1週間の入院後、先月28日に稽古を再開したが調子は上がらなかった。特に下半身には「張りがある」と訴えていた。2日には宇山氏を福岡に呼んだが違和感は消えず、この日は同氏の整骨院に出向いた。

 医療用ベッドで骨盤のゆがみを矯正してもらい、入院生活の影響で生じていた足のむくみもほぐしてもらった。「上半身は100%だけど、下半身はゼロ」と嘆いていたが、一気にV字回復。宇山氏は「今日で70%くらいまでアップしました。明日も2時間くらいやって80%に持っていきたい」と話した。

 関取衆との稽古なしで場所に臨むが、稽古場より本番で強いタイプ。6日も施術を受けてから福岡に戻り、9日初日の九州場所(福岡国際センター)へ体調を整える。【木村有三】