連覇を狙える位置につけているオリックスにとって、今後のカギとなるのが5番を担った宗や先発の山崎福だ。

3番吉田正、4番杉本の状態が上がり、今カードの初戦から宗が5番に入った。5番ではこの試合前までで打率1割5分2厘。現時点では、機能しているとは言えない。だが3、4番が出塁する回数が増えたり、勝負を避けられるようになれば、5番が走者を塁に置いた状況で打席を迎えることになる。得点圏打率がリーグ3位の3割5分(試合前時点)を誇る宗を、できれば5番で機能させたいとベンチも思うだろう。しかし5打席とも走者を置き、2打席目の死球以外は凡退に終わった。

三塁の守備でも4回1死一塁の三ゴロをトンネルした。1点を追う展開だったが、オリックスに流れが来る気配もあった。打者走者は足の速くないリチャードで十分に併殺は奪える当たり。だが、やや腰高でグラブをゴロに差し出すのが遅れた。“軽い”プレーが招いたミスでこの回の2失点にもつながった。

一方でこの“軽さ”が宗にしかできない超人的な好守を生む要因でもある。否定的なことばかりは言えないが、この試合の流れを見れば手痛い局面でミスが起きた。

先発の山崎福も、もったいない。昨季は自己最多の8勝を挙げ、今季もローテを守り、防御率は2点台。だが3勝6敗で本来なら数字が逆転しても不思議ではない内容だ。

試合を見ていると要所でもろさが出る。ソフトバンク周東はかなりの確率でファーストストライクから振ってくる印象が強い。もちろん必ずボールから入る必要もない。打者が待つ可能性の低い球種をゾーンに投げ込めばいいのだが、初回は直球、2回も半速球気味の甘いスライダー。打者が振りやすい球を捉えられた。4回も宗の失策が招いたピンチで2死までこぎつけたが、周東に死球。結局、最後は今宮に2点適時打を許した。

山崎福が投げているボールからすれば、星は五分五分にできる投手。エース山本は貯金を見込まれるが、ベンチにとっては山崎福のような投手が五分五分でも星勘定通りにローテを回ってくれることは大きい。

パ・リーグは大混戦となっている。少しずつ態勢を立て直してきたオリックスが貯金を積み上げるためには、宗や山崎福のような選手の働きにかかってくる。(日刊スポーツ評論家)