<オリックス1-9楽天>◇19日◇京セラドーム大阪

今季から就任した楽天三木肇監督(43)が初陣を飾った。

  ◇    ◇    ◇

三木監督は人情味のあふれる“策士”だ。担当記者に対しても「何かいいアイデアない? もう新しい作戦はなかなか見つからないと思うけど」と逆取材が始まる。選手起用、作戦の質問に対しても「逆にどう思いますか?」と求める。「僕は野球が誰よりも大好き」とふらっと見たバラエティー番組からもヒントがないか、頭を回している。「決して細かい野球をやろうとは思ってない。何かやるかも、と思ってもらえるだけでもいい」と笑う。

押しつけ、ではない。身ぶり手ぶりで選手へ助言を送りながら、自ら考え、準備予測を促す。「みんなプロだから、それぞれにプライドもある」。座右の銘は「ケ・セラ・セラ」。「結局なるようにしかならないから」。計画的であり臨機応変。緻密かつ柔軟な采配で初めてづくしのシーズンに挑む。【桑原幹久】