阪神からソフトバンクへ移籍した中谷将大外野手(28)には、虎の先輩たちに続き通算200本塁打の大台を目指してほしい。7月5日に二保旭投手(31)との交換トレードで、阪神に別れを告げた。17年にはチーム最多の20本塁打。阪神生え抜きの選手では00年新庄剛志28本塁打以来17年ぶりとなる、チーム本塁打王だった。阪神のシーズン最多本塁打経験者の国内交換トレード移籍は、78年オフの田淵幸一以来43年ぶりとなった。

93年1月5日生まれの中谷は、20本塁打を記録した17年に満24歳となっていた。阪神の生え抜きドラフト入団野手として、24歳以下で初の20本塁打を放った選手は中谷が6人目。過去の5人はいずれも生涯200本塁打以上を放った、球史に残る強打者ぞろいである。

69年田淵幸一(23歳)22本塁打→通算474本塁打

71年藤田平(24歳)28本塁打→通算207本塁打

76年掛布雅之(21歳)27本塁打→通算349本塁打

80年岡田彰布(24歳)20本塁打→通算247本塁打

93年新庄剛志(21歳)23本塁打→通算225本塁打

(本塁打数は国内他球団、MLB含む)

往年の名選手に続く可能性を見せ、大いに期待を集めた中谷だった。ところが18年5本、19年6本、20年2本と低迷が続く。今季1軍ではサンズ、近本、そして佐藤輝が外野を固め、かつての大砲候補は1軍戦出場のないままだった。

現在プロ通算37本塁打。今季から年間15本塁打を11シーズン続ければ、200本塁打に到達する計算である。4年前の輝きを取り戻し、再び歩みを進めてほしい。【記録担当 高野勲】