神宮の記者席はネット裏にある。三塁側のネクスト・バッタースボックスの真後ろで、戦況を見つめる。ふと左を向けば、ベンチ最前列で体を乗り出すナインが見える。
高卒3年目、紅林弘太郎内野手(20)の成長が著しい。昨季の日本シリーズは「僕は初めてなので、正直なにもわかりません。ガムシャラに頑張ります!」と勢いそのままに活躍見せた。
連覇を果たした今季は「何があっても最後まで諦めない野球を。自分の結果とか、正直、どうでもいい。勝てるように。勝つためにやってます!」と力いっぱい回答していた。
23日の第2戦は、初戦に続いてマルチ安打を記録。昨年と合わせて日本シリーズ通算11安打。球団ではイチロー氏の通算10安打を上回った。それだけの場数、大舞台を経験できているのは、野球人として幸せなことだろう。
シーズン終盤では代打を送られるシーンも見られた。「悔しいですけど、仕方ないです。僕が結果を出して、信頼を勝ち取っていれば起きないことなので。僕は練習から頑張るだけです!」。翌朝には、にこやかな表情で早出練習に出てくる紅林の姿が、いつもある。
神宮の三塁側ベンチ。中心部には紅林が陣取っていた。5時間3分の死闘-。野球脳フル回転の20歳は、まだまだ強く、たくましくなる。【オリックス担当 真柴健】




