<広島3-4DeNA>◇23日◇マツダスタジアム
広島の守護神、栗林良吏投手(26)が苦しいシーズンを送っている。リーグ1位の7セーブを挙げる一方で防御率4・66。23日DeNA戦では、自己ワーストを更新するシーズン3敗目を喫した。ただ、新井監督の信頼は揺るがない。「心配していない」と言い切る。今季の戦いぶりをみれば、指揮官のそんな思いも分かる気がする。
開幕前は不安視された広島の中継ぎ陣は奮闘を続ける。救援防御率は2・53。リーグ最多タイ5度の逆転勝利を支えている。23日DeNA戦(マツダスタジアム)で今季初失点を喫したものの、セットアッパーとして起用されるターリーは中継ぎ陣を“ユニット”と表現する。「栗林につなぐことで勝利に近づける。その歩を1歩1歩進めるのが、ユニットとしての仕事だと思う」。昨季まで栗林が示したものが、中継ぎ陣の中で「栗林へ」という合言葉のようになっている。
ターリーとともに勝ちパターンの一角を担う、2年目の松本にとっても栗林の存在は大きな後ろ盾となっている。「栗林さんにまでつなげば(勝てる)という雰囲気になる。それは栗林さんが培ったものだし、ファンのみなさんもそう感じていると思うので、(栗林登板時には)球場全体が勝ちのムードになっているように感じる。栗林さんの存在は大きい」。7試合で防御率0・00。6ホールドはリーグ3位タイという好結果にもつながっている。
広島が3連覇からBクラスに転落した19年から2年、抑えを固定できなかった。19年はリーグ3位の救援防御率3・63と踏ん張るも、20年は4・64まで悪化。栗林の入団によって21年から抑えを固定し、勝ちパターンを模索するシーズンが続いた。抑え不在だったチームに1年目から抑えを任された栗林が積み重ねてきたものは、セーブ数だけでない。野球に取り組む姿勢とともに、チームメートからの信頼を積み重ねてきた。本人にとっては不本意な滑り出しも、栗林の存在感は広島中継ぎ陣に有形無形の力をもたらしている。【広島担当=前原淳】




