全日本大学野球選手権(神宮、東京ドーム)が9日、開幕する。代表校の中から、8人の注目選手を全4回で紹介する。第1回は大会2連覇中の青学大(東都)の渡部海捕手(3年=智弁和歌山)と、創価大(東京新大学)の立石正広内野手(4年=高川学園)。

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渡部が青学大を3連覇へ導く。強肩強打の捕手として1年春、マスクをかぶってからリーグ5連覇に、大学野球選手権2連覇。常に頂点を走り続けてきた。今春は、右肩を痛め開幕からは出遅れたものの、第2週から復帰。クリーンアップを打ち、捕手として4度目のベストナインを獲得した。「自信をもって選手権に臨めます」と胸を張った。

大事にしている言葉がある。「とにかく必死に」。智弁和歌山の恩師、中谷仁監督(46)の口癖だ。「甲子園、プロ野球を目指すために、捕手としてプロで活躍した中谷監督の下で学びたい」と智弁和歌山に進学した。中谷監督がブルペンで投手の球を受ける時には、キャッチング、声かけなどを見て学んだ。「1球、1球意図をもって声をかけ、キャッチングもピッチャーの球が吸い込まれていくようだった」。憧れの存在を追いかけた。

野球漬けの日々が渡部の原点だ。高2の春、気の抜いたプレーに「スマホばっかりやってるからや」と中谷監督に厳しく注意された。渡部は「変わるためには行動で見せなければ」と自ら監督に3カ月、スマホを預け野球に打ち込んだ。監督の口癖「とにかく必死に」を胸に、夜間練習に野球ノート。その姿がチームメートにも認められ、夏の甲子園では2年生ながら正捕手として全国制覇を果たした。「継続することの大切さ。努力すれば結果は必ずついてくることを学びました」。青学大進学後も、その姿勢は変わらない。

3連覇がかかる大会が始まる。「1戦1戦、4勝することだけ考えて。“とにかく必死に”やります」。恩師の教えを守り、マスクをかぶる。【保坂淑子】

◆渡部海(わたべ・かい)2004年(平16)8月20日生まれ、大阪府大阪市出身。小1で大阪ゴールデンファイヤーで野球を始め、住吉ボーイズではU15日本代表。智弁和歌山では1年夏からベンチ入り。21年、22年夏の甲子園に出場し、21年夏は全国制覇。22年U18日本代表。青学大では1年春から出場。昨秋はリーグMVP。180センチ、88キロ。右投げ右打ち。