2試合連続の逆転勝利で中日戦に勝ち越し、前回バンテリンドームの借りを返した阪神。

今季最多4万2596の観衆が入った甲子園も大盛り上がりだ。唯一負け越していた中日戦も五分になり、貯金は「4」に。GWはヤクルト戦に続き、いい滑り出しである。

現状、DeNAに3ゲーム差の2位につける阪神、ひいき目かもしれないが、それ以上の強みを感じる。1つの理由は「1点差勝利」が多いことだろう。終盤に逆転したこの勝利で、1点差ゲームの結果は7勝2敗となった。

同じく1点差勝利が多いのは、やはり首位DeNAで戦績は6勝1敗。この世界、「強いチームは接戦を制する」と言われるが、それがハッキリと表れている形だ。阪神、DeNAともに1点差試合は「貯金5」。そして、現在、セ・リーグで貯金があるのもこの2球団だけだ。

着実な加点、安定した守備力などそうなる要因はいろいろあるが、大きな要素はやはり救援投手陣のレベルの高さではないか。この試合を終え、阪神ブルペン陣の防御率は「1・73」。記録部によれば「この数字が1点台なのは12球団で阪神だけ」という。

「そうですね。みんな頑張ってくれてますよ。元々、ポテンシャルの高い選手が多いですから。それに雰囲気がいいんですよね。サダ(岩貞祐太)やザキ(岩崎優)を中心にワイワイやってます」。投手コーチの安藤優也も落ち着いた様子。湯浅京己の1軍登録抹消以降、初めてセーブのつく展開で勝ち切るのを見守った後、そんな話をした。

指揮官・岡田彰布の就任が決まったとき「ブルペンを酷使するのでは」などと一部で不安視されたのは事実。だが、今のところ、その様子はない。15年ぶりにタテジマ指揮官に復帰した岡田。オリックスの指揮を執った経験を生かし、世の管理職同様、現代風にアップデートしなければ…という意識は持っているようで、その辺りはスムーズに行っているのかも。

それも今後の状況次第で変化する可能性はあるが、まずは全体的にチームが落ち着いているのは好ましい。もちろん、まだ序盤。1つの区切りである交流戦までにどうか、である。

「さて、広島行こかあ」。試合後の移動を前に岡田はのんびりした様子で言った。GWラストは前回、五分で終えたマツダスタジアム、カープ戦だ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

中日に逆転勝利、喜ぶ岡田監督(撮影・前岡正明)
中日に逆転勝利、喜ぶ岡田監督(撮影・前岡正明)
中日に逆転勝ちし、トラッキー(左)とタッチを交わす岡田監督(撮影・藤尾明華)
中日に逆転勝ちし、トラッキー(左)とタッチを交わす岡田監督(撮影・藤尾明華)