日本航空石川が本来の姿に戻ったのは、1点リードの5回だった。右腕佐渡が投球の軸を直球に変えた。4回までスライダーにこだわりすぎ、6四死球を与えていた。「ストライク先行できてこそ、乗れる」と佐渡。無失点に抑えると、直後に小板の2点二塁打で援護をもらった。エースが作り直したリズムに打線が乗り、石川の頂点に立った。中村監督の言う「佐渡と打撃のチーム」が、8年ぶりの甲子園へ飛び立つ。

 ◆日本航空石川 2003年(平15)4月に日本航空二として開校の私立校。パイロットや航空整備士の養成を目的に設立された。09年4月から現校名。生徒数は719人(女子212人)。野球部創部は03年で、部員数は130人。甲子園は春出場なし。夏2度目。主なOBはロッテ角中勝也ら。所在地は輪島市三井町洲衛9の27の7。小林学校長。

◆Vへの足跡◆

2回戦3-0鵬学園

3回戦6-0金沢西

準々決勝7-4小松大谷

準決勝8-7星稜

決勝5-2遊学館