来春センバツに出場する21世紀枠の各地区候補9校が15日、発表された。9校の中から3校が甲子園に出場する。選考委員会は来年1月26日に行われる。

【北海道=函館工】

今秋北海道大会8強。過去甲子園には夏4回、春1回の5度出場。57年夏に8強も63年以来遠ざかる。主なOBに楽天青山浩二投手

【東北=由利工(秋田)】

今秋県大会3位→東北大会8強。最速142キロのエース佐藤亜を中心に62年の創部以来、春も含めて初の東北大会出場。さらに「地域に愛される学校」を目指す中で、野球部員が率先して地域住民へのあいさつ活動を行っていることも評価。1962年創立の県立校で所在地は由利本荘市、過去甲子園出場なし

【関東=藤岡中央(群馬)】

今秋県大会4強。準々決勝で夏の甲子園に出場した前橋育英を延長14回の末、2-1で下し創部以来初の4強入りを果たすなど少人数ながら工夫した練習で好成績。また文武両道を掲げ学習にも力を入れていることなど評価。05年、藤岡高、藤岡女子高閉校に伴い開校の県立校。普通科と理数科がある

【北信越=金津(福井)】

今秋県大会初優勝→北信越大会初戦敗退。学校周辺の雪かき、少年野球チームとの交流など地域との関わりなど評価。1983年開校の県立校。春夏甲子園出場なし

【東海=大垣西(岐阜)】

今秋県大会準優勝→東海大会8強。東海大会初戦で強豪の中京大中京(愛知)を破り8強。ボランティア活動なども評価。1980年創立の進学校。春夏甲子園出場なし。11年に東海地区の21世紀枠候補校に残ったが落選した。卒業生にプロレスラーの棚橋弘至

【近畿=膳所(滋賀)】

今秋県大会8強。県屈指の進学校で学業と部活動の両立。県大会では準々決勝で優勝した近江に敗れたが1-3と善戦。1898年、滋賀県第二尋常中学校として開校の県立校。所在地は大津市。甲子園は72年夏、78年夏、34年春、56年春、59年春の5度出場もすべて初戦敗退。OBに元阪急の人見武雄内野手、元阪神の石田博三外野手

【中国=下関西(山口)】

今秋県大会4強(3位)→中国大会初戦敗退。文武両道。限られた練習時間や施設という環境の中で好成績を挙げたことが評価された。1920年、下関中として開校の県立進学校。甲子園は1951年夏に1度出場し1勝を挙げた。卒業生に林芳正文科相

【四国=高知追手前(高知)】

今秋県大会4強(3位)→四国大会初戦敗退。文武両道。グラウンドを複数の部で共有という限られた環境下で4年ぶり2回目の四国大会出場。1回戦で敗れたものの大手前高松(香川2位)に延長14回で2-3で惜敗。1878年(明11)、高知中として創立の県立進学校。その後高知県尋常中、城東中などと改称し1949年、現校名に。甲子園は城東中時代の46年夏、47年春(4強)の2度出場。OBにその時にエースとして活躍、その後慶大監督を務めた前田祐吉(故人)

【九州=伊万里(佐賀)】

今秋県大会準優勝→九州大会初戦敗退。エース山口修司投手を中心に接戦を勝ち上がった。1916年、伊万里町立伊万里実科女学校と称して開校の県立進学校。49年から現校名。甲子園出場なし。OBに元阪神の渡辺博敏投手