日本高野連は10日、今春の選抜大会から導入することが決まっているタイブレークを、夏の全国選手権大会や地方大会でも一律に採用することを決めた。延長13回無死一、二塁から開始。決勝だけはこれまで同様に延長15回まで行い、同点の場合は引き分け再試合(再試合ではタイブレークを適用)とする。全国大会から都道府県大会まで、ほぼ全ての公式戦でタイブレークが実施されることになる。

 タイブレークは走者を置いて攻撃を始める特別ルール。得点を入りやすくすることで、試合の早期決着を図る狙いがある。打順は前のイニングから引き継ぐ。12回の攻撃が4番打者で終了した場合は、13回は5番打者からスタートし、二塁走者に3番打者、一塁走者に4番打者を置く。

 タイブレークの導入については、選手の健康管理や大会日程の円滑な消化といった観点から、日本高野連が2014年から是非を議論してきた。昨年9月に春の選抜大会での導入を決定。10月には各都道府県連盟に対するアンケートを行い、意見調整を図ってきた。

 日本高野連の技術・振興委員会が取りまとめていた原案では、決勝でもタイブレーク採用としていたが、アンケートで「(日本一や甲子園出場を懸けた)決勝は例外にしてほしい」という意見が7割以上に上った。竹中雅彦事務局長は「アンケートの希望に沿った形で決めた。現場の心情を重視した」と説明した。