元横浜(現DeNA)投手の染田賢作氏(35)が乙訓(京都)の部長兼コーチで甲子園に帰ってきた。

 18日の甲子園練習でナインの動きに熱心に見つめた。自身は郡山(奈良)で00年夏の甲子園に出場。1回戦で中京大中京に0-12で敗れた。その後、自由獲得枠で横浜に入団したが、プロの選手としては甲子園のマウンドに立てなかった。現役引退後は打撃投手で何度も聖地の土を踏んだ。

 「選手たちが連れてきてくれたことをありがたく思っています。僕は0-12で負けたけど、それでも出られてよかったと思っています」

 18年前の甲子園練習は思い出深かった。練習開始の合図とともに、グラウンドにダッシュ。この時、緊張のあまり、右足のスパイクで自らの左足首を傷つけてしまった。「練習の途中でふと見ると、血で真っ赤っか。終わってすぐに、病院に行くぞ、と」。病院に直行し、5針縫った。

 「(甲子園練習で)適度な緊張は必要。試合で地に足がつかなくなるので。緊張して自分の力を出せないのは、悔いが残る。せっかくの舞台なので、思い切ってやってほしい」。自身の痛い経験も踏まえ、初出場のナインにエールを送った。