東京・八王子の最高気温は34・9度。炎天下の日中にプレーボールがかかったが、球審は両チームともに平等に厳しく、妥協なく貫き通した。今夏は全国各地で熱中症が続出する暑さ。危険を感じた東京都の高野連は「裁量」として対策を講じた。通常、ダイワハウススタジアム八王子では5回のグラウンド整備はなかったが、5分間のブレークタイムを設定した。観客に向け、場内アナウンスで「熱中症への注意」も呼び掛けた。

 他県では審判が裁量のもと試合を止め、選手に水分補給を促すケースも見られる。異常な暑さの中、万全の対策が求められる。

<猛暑への対策>

 ◆滋賀 21、22日の2日間で行う予定だった3回戦8試合を21日から4日間に分散。第1試合開始を午前8時30分、決勝も午後3時開始に変更。

 ◆東西愛知 準々決勝、準決勝の試合開始を1時間早めた。準決勝からは球場外野席にテント設置、内野席入り口にミスト扇風機も。

 ◆京都 21、22日に予定されている準々決勝第1試合を予定より1時間早い午前8時30分に変更。20日の4回戦2試合で、吹奏楽などによる鳴り物を使った応援を禁止。

 ◆熊本 19日、応援に来た男女34人が熱中症の症状を訴えた。21日の準決勝への参加校に対し、決勝も含めた全校応援の自粛が要請された。

 ◆南北埼玉 開会式の入場は通常は直立だが、体育座りで待機させた。休憩を増やすため3回と6回終了時にグラウンド整備を行う。

 ◆東西東京 大会では、試合中に足をつった選手の治療が長引いた際は、グラウンドにいる全員を引き揚げさせ水分補給などをさせている。決勝戦を3時間前倒しの午前10時開始とした。