夏の甲子園4年連続出場中の花咲徳栄(埼玉)の卒業式が10日、埼玉・加須市の同校で行われた。

昨夏100回大会の甲子園開会式で、優勝旗返還を行った前主将・杉本直希外野手(3年)が答辞の大役を担った。「今日の方が緊張しました。甲子園の優勝旗返還は、旗の重さに耐えるので必死だったので」と笑って振り返った。

昨年5月、日本ハムドラフト2位野村佑希内野手(18)を投打二刀流とする方針が固まり、当時主将だった野村の負担を減らすべく、杉本が新たに指名された。就任直後には「話すのもあまり得意じゃないし、キャプテンタイプじゃないと思う」と悩むこともあったが、この日は晴れやかな表情で堂々、答辞を行った。岩井隆監督(49)も「杉本は本当に大人になった」と喜んだ。

「チームの人数は多いし、自分はいつも怒られてばっかり。でも他の人には経験できないことをたくさんやらせてもらえた。キャプテンをやって、今は本当によかったと思います」。

卒業後は明星大(首都大学リーグ2部)で野球を続ける。「この前のオープン戦でも初打席初安打だったんですよ」と杉本。まずは1部昇格へ、大学でもチームのために動き回る。【金子真仁】