各競技で好成績を挙げた仙台育英(宮城)の3年生が2月29日、さらなる飛躍を誓った。多賀城市内での卒業式は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、各教室での卒業証書授与のみに変更。

昨年12月の高校駅伝で26年ぶりの男女アベック優勝を成し遂げた陸上競技部は、3年生を送る会を実施した。昨夏の甲子園8強入りした硬式野球部は、須江航監督(36)の投球を全員が1打席ずつ立つ「1本締め」で、制服姿のままヘッドスライディングするなど最後のプレーを楽しんだ。

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硬式野球部には笑顔があふれていた。自粛ムードの中でも、恒例の「最後の打席」は実施。主将として導いてきた千葉蓮内野手(3年)は左中間を破って、仲間の待つ本塁に頭から突っ込んだ。「1年の時に不祥事があって、不安しかなかった時もある。仲間、先輩、後輩、先生方に恵まれて、甲子園ベスト8までいけた。後輩たちにはセンバツで須江先生に日本一をプレゼントしてほしい」と願った。エース兼内野手の大栄陽斗(3年)は中大進学を前に右膝半月板損傷の手術を決断し、リハビリ中。それでも強振し、右翼ポール際に運ぶ大ファウル。「仲間の大切さを感じてきたし、自分で考える力も学んだので、それを大学で生かしたい」と意気込んだ。