日本高野連が11日に決定した第92回選抜高校野球大会(甲子園)の開催中止を受け、昨秋の全道大会優勝でセンバツ初出場が決まっていた白樺学園は同日、芽室町内の同校で戸出直樹監督(44)らが会見した。21世紀枠の選出で初出場するはずだった帯広農も主催者を通じて監督、部長がコメントを発表。両校とも複雑な思いを抱えながら現実を受け止め、夏に目を向けていた。

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現実を受け止めるしかなかった。19日に開幕予定だったセンバツ中止の決定を受けた白樺学園・戸出監督は同校会議室で会見。険しい表情で「他のスポーツ大会が一斉に中止になる中、開催準備に尽力してくださった高野連の方々には、感謝している。ただ、選手にとっては一生に一度かもしれない甲子園。十勝や北海道を盛り上げる夢が消えた。残念、無念の気持ちが強い」と話した。

4日の運営委員会、臨時理事会では、日本高野連から無観客での開催方針が示された。中止の可能性もあった中で実施の方向性が見え、選手は出場に向け、最後の望みにかけていただけに、ショックは隠しきれない。エースの片山楽生(らいく、2年)は「この冬、センバツに懸けトレーニングを重ね、一生懸命練習してきたので夢の舞台に立てないと思うと正直、つらい気持ちが大きい」とコメントした。

2月28日から臨時休校。戸出監督は「体調のことも考え、少しでも体を動かしておいた方がいい」と学校の許可を受け、3月2日からは、感染予防のため3班に分かれ、少人数で短時間、各自が距離を保ちながらトレーニングするなど、細かく指示を出してきた。選手寮に加え、室内練習場と部室にも消毒液を配置。徹底して開催への準備を進めてきたが、聖地に立つことはできなくなった。

戸出監督は「救済措置があるなら、甲子園の土を踏ませて上げたい。これからは、選手の心のケア、フォローをしっかりしたい」。球児たちの夢が、見えない敵によって、つぶされる形になってしまった。【永野高輔】

▽白樺学園の業天(ぎょうてん)汰成主将(2年)「今回は中止という形になってしまい残念ですが、自分たちの目標は夏の甲子園に勝つことなので、気持ちを切り替え夏に向けて頑張りたい」

◆北海道のセンバツ代表2校の動き

▼2月27日 安倍首相の3月2日からの全国小中高校一斉休校要請を受け、白樺学園が同10日から予定していた徳島遠征中の練習試合をすべて中止

▼28日 北海道・鈴木知事の「緊急事態宣言」を受け、帯広農が3月6日から予定していた関東遠征を中止し、同1日以降は練習休止。白樺学園は臨時休校となった。

▼3月2日 2校の道庁表敬訪問中止。帯広農が臨時休校に入る。白樺学園はグループ別練習を開始

▼4日 日本高野連が無観客開催の方針を発表。15日まで自校での練習に限ると要請したことで、白樺学園が10日からの徳島遠征を中止、13日の大阪入りも延期した。帯広農は10日の関西入りを15日以降に延期

▼7日 白樺学園が甲子園メンバー発表。帯広農は全体練習を自粛し、少人数でのグループ別練習を開始

▼9日 帯広農が甲子園メンバー発表。ベンチ入り18人以外のセンバツ同行者を6人に絞る