人口約5000人の長崎・西海市の大島にある県立校の大崎が3-2で延岡学園(宮崎)を下して4強進出を決め、春夏通じて初の甲子園出場を確実にした。清峰や佐世保実で甲子園出場実績を持つ清水央彦監督(49)が18年4月に就任。当時は部員5人で廃部寸前だったチームがメキメキ力をつけて2年連続秋の長崎を制し、今大会は2試合連続逆転勝ちで夢を引き寄せた。4強入りを決めた福岡大大濠、明豊(大分)、宮崎商もセンバツ出場に大きく前進した。

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◆島からの甲子園 外海離島からの甲子園出場は03年春の隠岐(島根・隠岐島)、大嶺祐太投手(現ロッテ)で06年春夏出場の八重山商工(沖縄・石垣島)、11年春の佐渡(新潟・佐渡島)、14年春の大島(鹿児島・奄美大島)の4校。瀬戸内海の島からは53年春優勝をはじめ春夏4度出場の洲本(兵庫・淡路島)、久賀の校名で2度出場した周防大島(山口・周防大島)、16年春の小豆島(香川・小豆島)の3校ある。

◆大崎 1952年(昭27)開校の男女共学県立高校。普通科に118人(女子33人)が学ぶ。校訓は「気魄、克己、英知」。主な卒業生はサッカー元鳥栖の島袋信介ら。所在地は長崎県西海市大島3468の1。酒井俊治校長。

▼大島 長崎県西海市にある島。大島大橋で西彼杵半島と結ばれている。主な産業は造船業、漁業、農業。「大島トマト」は高糖度のトマトとして知られる。05年に大島町など5町が合併し西海市となった。旧大島町の人口は今年9月末現在で4933人。