第103回全国高校野球選手権の埼玉県大会を間近に控えた昌平の投手陣が、元メジャーリーガーから指導を受けた。4日、北葛飾郡の同校で行われた練習に、巨人やメッツ、エンゼルスなど日米で活躍した元投手の高橋尚成氏(46)がコーチとして参加。約3時間にわたって、投手陣がみっちり指導を受けた。
「僕は177センチ、80キロだけど、2メートルの相手も打ち取れる。考えてやれば、この身長でもメジャーでプレーできる」。高橋氏の言葉を、選手たちは目を輝かせながら聞き入った。
ブルペンでは、5球を1セットとし「5球投げたら3球はストライクを取る」ことを目指した。キャッチボールから指導を受けたエースの田村廉投手(3年)は、つま先の角度など細かな部分まで教えてもらった。「考えていることが、1ランク上でした」と感謝していた。現役時代の活躍は、YouTubeで見て知っていたという。「教えていただいたことを意識して、毎日しっかりシャドーを繰り返したい」と意気込んでいた。
ブルペンで、お手本として名前が何度も挙がったのはエンゼルス大谷翔平投手。腕の使い方などを、高橋氏は「大谷のフォームを見たことある?」と聞きながら説明した。「今の子たちには、翔平の名前を出すと分かりやすい。こういう風に投げている、というのが明確に出てくる。(エンゼルスの)後輩でもあるので」と明かした。
高橋氏は修徳、駒大、東芝を経て99年ドラフト1位で巨人に入団。09年オフに海外FA権を行使し、大リーグのメッツに移籍。エンゼルスなどを経て14年シーズンからDeNAに加入。15年限りで、日米16年間のプロ野球生活に終止符を打った。今年2月に学生野球資格を回復。現在は米・ロサンゼルス在住。現地で「HMAC(ヒサノリ・メソッド・アカデミー・オブ・カリフォルニア)」を運営し、15歳以下の子どもたちを指導している。
一時帰国のタイミングで初めて高校生を指導し「今の子どもたちは意識が高い。レベルの高いことを言ってもついてくる。家内が昌平出身でもあり、気になる高校の1つだった。ぜひ、旋風を吹かせてほしい」とエールを送った。
黒坂洋介監督(46)が駒大同期というつながりから、今回の特別指導が実現した。黒坂監督は「(投手)全員がブルペンを見てもらい、勉強になったと思うし、私も参考になりました。夏の大会前にすごい選手が来てくれて、選手はいい経験になったと思う」と感謝していた。

