<高校野球山梨大会:身延15-0日川>◇1回戦◇10日◇山日YBS球場

山梨大会では、山日YBS球場での開幕試合に臨んだ身延、日川の主将2人が並んで選手宣誓をした。身延の鈴木祐幸内野手(3年)は、コロナ禍で昨年大会が中止になって苦しんだ先輩たちの気持ちを代弁。日川の戸田一那投手(3年)は大会開催への感謝を述べ、最後に2人で「どんなに苦しくても、最後まで諦めることなく、精いっぱい戦うことを誓います」と、声を張った。

今大会はコロナの影響で、例年とは異なり、開幕カードに出場する2校が選手宣誓を担当することになっていた。抽選会後、鈴木と戸田はLINEと携帯電話で打ち合わせを重ねた。鈴木は「LINEで文言を打ち合わせました。電話はしたんですが、電波状況が悪くてうまく会話できませんでした。でも、本番はうまくできました」。

試合は身延が5回コールド勝ち。大敗した戸田は千羽鶴を身延ナインの元に届け、鈴木に「ここから先もどんどん勝って。俺たちの分も頼む」と涙ながらに伝えた。共同作業で大役を果たした2人は、勝者と敗者となり、別れた。【井上真】