4年ぶりのセンバツを目指す滋賀学園は、近畿大会初戦で延長戦に持ち込みながら姿を消した。

打線は天理先発の南沢の前に抑えられていたが、9回に同点に追いついた。相手失策から1死三塁とし、内野ゴロでまずは1点。2死走者なしから代打藤田英志外野手(2年)が2ボール2ストライクから起死回生の同点ソロ本塁打を右翼スタンドに突き刺した。

高校1号が貴重な同点本塁打。藤田は「打った瞬間はヒットになれという気持ちだった。絶対に何とかしてやるという気持ちがあったので良かった。高校に入って1番の当たりでした」と振り返った。それでもチームが敗れて涙。「ここで負けて悔しい。まだ夏の甲子園に出るチャンスはある。冬は誰よりもバットを振る」と決意を口にした。

先発のエース服部弘太郎投手(2年)は3回に先制点を献上。その後も粘り強い投球だったが、8回1死三塁から犠飛で2点目を与えてしまう。9回を5安打で2失点だった。

2番手で10回からマウンドに上がった左腕の村田凌摩投手(1年)が10回に勝ち越し打を浴びて勝利とはならなかった。

山口達也監督(50)は同点本塁打の藤田を「小さいけど長打がある。隠し球ですね」と勝負手がはまった。惜しくも初戦で敗れたが、「県大会からバッテリーが成長してくれた。最後まであきらめないで粘れたのは大きい」とナインの粘りをたたえた。