報徳学園(兵庫)は31日のセンバツ準決勝前日の30日、兵庫県西宮市の自校グラウンドで最終調整した。

大阪桐蔭対策のミーティングや、フリー打撃などで汗を流した。相手エース前田悠伍投手(3年)を想定してマシンを設定し、左投手がレギュラー陣に厳しい球を投げ込んだ。

昨秋の近畿大会は決勝で0-1。前田に完封された。リベンジマッチに人一番燃えているのが林純司内野手(3年)だ。中学時代は滋賀の湖北ボーイズで捕手として前田とバッテリーを組んでいた。「甲子園の決勝で戦おう」と約束して、それぞれの高校に進んだ。

打順は下位ながら、2試合連続で3安打と絶好調。28日の東邦戦では本塁打も放った。「この冬は大阪桐蔭を意識してずっとやってきた。自分から攻めに行くだけ。素振りでも前田をイメージしている」。最強左腕の球筋を知る男が打線のキーマンになる。

チームは2日連続の延長タイブレークサヨナラ勝ちと、激戦をこなしてきた。疲労はやや残るが、大角健二監督(42)は「勝った疲れは心地いいと思う。泣いても笑ってもあと2試合だから乗り越えられると思う」と大一番へ静かに闘志を燃やしていた。