センバツ出場する別海ナインが日に日に大きくなっている。現在、故郷から1800キロ以上離れた鹿児島市内で合宿中。20日も大粒の汗を流した。千田涼太内野手(2年)は「みんな元気にやってます。個人としてもチームとしても、成長しています」と頼もしい。

千田は前日19日に17歳になった。夕食後、中道航太郎主将(2年)の音頭でハッピーバースデーの大合唱。「こんな大人数に祝われたこと、今までなかったので」と一夜明けても喜びの余韻を表情に残す。でも、悲しみの感情も同じくらいわき出た誕生日だった。

雨で練習が中止になり、全員で知覧特攻平和会館へ向かった。衝撃的な講話や資料に直面し、80年近く前、特攻隊員だった同世代の思いを知る。にぎやかなチームが押し黙る。

「自分がもしそうなっていたら、笑顔で行けるかとか、すごく考えました。自分だったらどうかなって。でも、日本のために特攻隊として行動されて…日本の誇りだと思います」

普段は盛り上げ役の中道も神妙に話す。

「自分の命を犠牲にするって、悲しくて、残酷だなって。家族もぎりぎりまで知らされないとか。でも、だからこそ今の自分たちが幸せに暮らせているんだなと。知覧に行ったことで、自分たちもすごく勇気をもらえました」

まだ16歳、17歳。振る舞い全てが完璧ではなく、大人から注意を受けることもある。未知の環境や学びから多くを感じ、大きくなる。21世紀枠選出校として、よりふさわしいチームに近づいている。【金子真仁】