柏崎の女子部員で、今大会の開会式で始球式も務めた長谷川晴菜(3年)の高校最後の夏が幕を閉じた。この日は、ボールパーソンとしてグラウンドに立った。
ボールパーソンはあまり感情を表に出すことができない。ファウルボールを駆け足で取りに行くなど、仕事に徹した。味方がいいプレーをした時も、大喜びせず、膝の上で小さくグラブをたたく程度が精いっぱい。0-6で迎えた9回2死。あと1人で試合終了の場面から四球と相手の2失策で、この試合で初めて仲間がホームを踏んだ。もらった1点。それでも顔の前で初めて、大きくグラブをたたいた。喜びの気持ちを抑えきれなかった。
ベンチ前で整列したチームメートから少し離れたベンチ脇で、相手の校歌を聞いた。選手と同じユニホームを着用し、右手には青いヘルメット。茶色いグラブをはめた左手で1度だけ目を拭った。ベンチを去る時は涙はあまり流さなかった。必死にこらえた。
「みんなが頑張って、諦めずに最後に1点を取った。その姿が本当にかっこよかった。最後、同じグラウンドで応援できてよかった」
仲間への感謝の思いを言葉にした時、涙があふれた。男子部員とともに練習や厳しいトレーニングに真剣に取り組んできた3年間。最後の試合、喜怒哀楽を出すことが出来ないポジションで、しっかりと戦い抜いた。【大島享也】
▽高橋雅之監督(男子部員と一緒に3年間を過ごした長谷川に)「本当に野球が好きで、前向きにやってくれた。本当にすごいし、尊敬します」

