第108回全国高校野球選手権静岡大会の開会式が28日にしずてつスタジアム草薙で行われ、7月4日からいよいよ熱戦が始まる。
注目選手などを紹介する連載「夏に煌めく」の第4回は、連覇を狙う聖隷クリストファーの高部陸投手(3年)と、春王者で初の甲子園を目指す知徳の渡辺大地投手(3年)。大会屈指の両左腕が、決意を胸にマウンドに上がる。【前田和哉】
最後の夏が目前に迫る中、知徳の渡辺は素直な心境を明かした。第1シードとして臨む大会を前に「実感が少しずつ湧いてきた。楽しみな部分もあるし、頭の中でいろいろ考えて緊張もしている」と語った。
初の県制覇を達成した今春は、全5試合に登板(うち先発4)し、4試合で完投した。計38回2/3を投げて16安打4失点。エースの役割を果たし「テンポ良くストライクを投げられたと思う」と手応えを得た。東海大会では準決勝で県岐阜商に6失点KOされるも、初鹿文彦監督(50)は「秋の大会で見られた四球から崩れることがなくなった。間の使い方も含めて頼もしくなった。東海の負けも勉強になったと思う」と成長ぶりに目を細める。
追い込み期間を終え、現在は本番に向けて暑さ対策や瞬発系のトレーニングで調整。「これまで大きくした体をうまく使うため」と冬を通じて約10キロ体重を増やした体を“夏仕様”に整える。今月の練習試合では、宇治山田商(三重)を6回3安打無失点に抑えるなど上り調子。「状態は悪くない」と表情も明るい。
広島小船翼投手(20)らがいた1年夏の出番は1イニングのみ。2年夏は主にリリーフとして全試合に登板したが、敗れた4回戦・静岡商戦で決勝点を許した。渡辺は「ただ見ているだけだった1年。自分が投げて負けた2年。最後の夏はチームを勝たせたい」と力を込めた。目標は、知徳悲願の甲子園。その道を左腕で切り開く。
◆渡辺大地(わたなべ・だいち)2008年(平20)9月7日、北海道生まれ。幼少期に父の仕事の都合で裾野に転居。小2から御殿場ファイターズで野球を始め、中学は裾野シニア。左投げ左打ち。家族は両親と妹2人。192センチ、85キロ。血液型O。

