第108回全国高校野球選手権兵庫大会の開会式が姫路市内で行われた。166校149チーム中、希望する65チームが参加した。
昨年12月に県高野連に出場登録申請が完了し、今夏、県大会に初参戦の松陰は12人が行進。山口県に本校を置く広域通信制で、関西には梅田校(大阪)のほか、野球部の活動は尼崎校(兵庫)が拠点だ。昨夏は、通信制の未来富山が甲子園に初出場。松陰は近畿地区では数少ない、甲子園出場を目指す通信制高校だ。
「今まで通信制高校は関西で少なかったから。こういう機会があって、うれしい」。指揮を執るのは、今年8月で75歳を迎える西山正志氏。PL学園のコーチ、社会人野球・大和銀行、大院大の元監督を務め、指導者歴は22歳から半世紀に上る。「この子らが喜んでくれたら」。目尻を下げて、熱心に選手への思いを口にした。「(転入生もおり規定で)1年出場できない辛抱をしている。卒業後のチャンスを与えるのも、僕の仕事ですから」。
現在は26人の部員で編成し、今大会に選手13人が登録。中には、日本高野連が定めた転入後の1年間の公式戦出場停止を理解した上で、3年春に同校に転入し、公式戦出場機会がなくとも、練習を続けるために加わった選手もいる。
「監督さんに支えられながらやっています。恩返ししたいですね」と主将の上田侑生外野手(3年)。他校から1年夏に転入。現在は大学進学と野球継続を見据え、野球ができる喜びをかみしめて、行進した。
初戦は7月11日(ReFillスタジアム)の午前10時から、姫路西と対戦。「初出場で、最後の夏。いい姿を見せたいです。」。最初で最後の大会に燃える夏が、始まった。【中島麗】

