夏の地方大会は28日に全日程が終了し、甲子園に出場する代表校49校が確定した。各地で取材に当たった担当記者たちによる大会中に「書ききれなかった話」を紹介する。

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「悔しい結果ですし、チームメイトに対して申し訳ない」。最後の最後まで、全国屈指の強豪校の主将としての言葉だった。今春センバツVの大阪桐蔭がこの夏まさかの5回戦敗退。主将の黒川虎雅(たいが)内野手(3年)が、最後の打者になった。1点ビハインドの10回裏、2死満塁で投ゴロ。「あそこで打ち切れなかった自分の弱さというか。1年間ずっとチーム引っ張ってきて、もっとできたんじゃないかというふがいなさ」と唇をかんだ。

今春のセンバツで優勝した分、背負うものは大きくなった。「夏に甲子園に出ないといけないプレッシャーもありました」と初めて明かした。その後の春の大阪大会ではベスト4に終わり悩んだ。日本一になって、何か余裕があったのではないか-。もう一度見つめ直した。そして全員が日本一になりたい、もう一度甲子園に戻りたいと強い気持ちがある中、弱さを見せずにやり抜いた。「やっぱり強いキャプテンであり続けないとダメだと思う。しっかり前に出るものとして引っ張ってきたと思うんで、そこに関しては悔いはない」とやっと少し自分自身を認めてあげることができた。結果は目指したものからはほど遠かったかもしれない。それでも、主将として名門を引っ張った自負は、人生の糧になる。【佐藤妙月】