御殿場中出身で立正大淞南(島根)の主将・太田嵐内野手(3年)が、憧れの甲子園に立った。高校ラストイヤーにたどり着いた最初で最後の聖地。7日に行われた長崎日大との1回戦に「2番二塁」でスタメン出場した。守備では無失策。打席でも6回無死一塁からの左前打で好機を広げ、唯一の得点につなげた。

照明を浴びながらの全力プレー。それでも結果は、1-15の初戦敗退だった。「甲子園に向けてずっとやってきた。良い状態で臨めた中でのこの結果。相手が強く、自分たちの力不足だった。チームが勝てず、本当に申し訳ない…」。うつむき、声を詰まらせた。

2年半前。伯父の太田充監督(53)が指揮を執る立正大淞南の門をたたいた。2年夏から主力として戦い、3年時には主将も任された。「自分の弱さや、足りない部分を太田先生に厳しく教わってきた。本当に感謝しかない」。集大成の今夏。70人以上の部員を引っ張り、3年ぶり4度目の出場に貢献した。

「この仲間と甲子園に行く夢をかなえさせてくれた太田先生に1勝をプレゼントしたい」と誓って臨んだ。その思いは結果には結びつかなかったが、同監督は「背が小さくても、突出した力がなくても、一生懸命2年半やれば甲子園にたどり着く。後輩たちの良い手本になってくれた」とうれしそうに話した。

卒業後は大学でも野球を続ける意向を示した太田。最後にこう結んだ。「チャンスで勝負強い打撃を心がけてやってきた。そこは変えずにやっていきたい」。静岡から遠く離れた島根で得た経験を糧に、次のステージへと向かう。【前田和哉】