<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇3日◇大阪国際会議場

 高校野球ファン必見の対決となった。第93回全国高校野球大会組み合わせ抽選会が行われ、静岡は大会2日目の7日第1試合で、習志野(千葉)と対戦する。10年ぶり8回目の習志野は春の関東大会優勝チームで、豪華投手陣と強打線を誇る。8年ぶり22回目の静岡とともに全国制覇も経験する名門同士の激突となった。

 静岡・佐野健太主将(3年)が46番目に引いた番号は7。強豪・習志野の隣に静岡のプレートがおさまった。佐野は私用で4日目まで甲子園入りできない増井達哉コーチには申し訳なさそうにしたものの「4日目以降がよかったんですが、早く試合ができるのでいいと思う」と話した。午前中に甲子園を実感したばかり。相手よりも、とにかく試合がしたかった。

 習志野は春の関東大会を制し、今年になって公式戦無敗で勝ち上がってきた。小林徹監督(49)も「けがなく臨めるし、ここ最近の練習でも動けているから大丈夫かなと。心配する要素がない」と不敵に話す。打撃は細かくつなぐ。決勝の東京学館浦安戦は15安打中短打13本ながら14-2の圧勝。1番を背負うのは本格派右腕の泉沢だが、2年の左腕在原も150キロ近い速球を武器に県決勝に先発した。さらに大野は、春の関東大会決勝で甲府工を2安打に抑えた。3本柱は強敵だ。

 静岡にとって8年ぶりの夏は初戦から強豪と激突。さらに優勝候補がひしめくブロックとなったが、栗林俊輔監督(38)は「無駄な塁、得点を与えない。普通にやっていくだけですよ」と落ち着き払っていた。練習試合での対戦経験はないが、接点はある。中学時代、逗子シニアの高階隼外野手(3年)や蒲原シニアの宮川海仁外野手(3年)が泉沢と対戦。「直球が速くて変化球もキレる投手だった。そのときは1-0で負けたけど、自分たちも成長している。最後には自分たちが勝っている」と宮川。その気持ちが一番大事だ。【栗田成芳】