エンゼルス大谷翔平投手(27)がチームで唯一、開幕から先発ローテーションで安定して登板を続けている。今季はここまで19試合に登板し、8勝1敗、防御率3・00。開幕直後に右手中指のマメで一時的にローテから外れるなどマイナーアクシデントはあったが、シーズンを通して定期的に登板。次回登板は31日(日本時間9月1日)のヤンキース戦で予定されている。

今季、チームは基本的に先発6人制で、大谷は開幕シリーズで4番手。当時の先発メンバーは開幕投手がバンディ、2番手がヒーニー、3番手がカッブ、5番手がキンタナ、6番手がキャニングだった。バンディは5月31日まで勝ち星なしの6連敗。防御率は6点台後半まで落ち込んだ。中継ぎに配置転換され、7月下旬に先発に戻ったが、8月下旬に右肩痛で負傷者リスト(IL)入りとなった。

左腕ヒーニーは、不安定な成績ながら先発ローテを守り、7月下旬にトレードでヤンキースへ移籍。カッブは7月末に右手首痛でIL入り。約1カ月、ローテから離脱した。左腕キンタナは開幕から打ち込まれ、一時は防御率10点台まで落ち込んだ。5月下旬に左肩痛でIL入りし、現在は中継ぎとなっている。若手右腕キャニングは7月上旬にマイナー落ちし、腰痛のためシーズン中の復帰はなくなった。

IL入り選手が続出する中、大谷はコツコツ登板を重ね、先発投手でチームトップの19試合、105イニングを投げ抜いている。直球の球威は開幕から比べれば落ちているが、カットボールを有効に使い、仕事を果たしてきた。シーズン終盤、今後の登板間隔が短くなる可能性について、25日のオリオールズ戦に登板後、意気込みを話した。

「行けと言われればもちろん、行きたいなと思いますし、ただ野手も少ないし、レギュラー陣もみんなケガでいないので、バッティングでもしっかり出ないといけない。そこらへんのさじ加減は、(チームに)任せてます」

「2番DH」で出場した28日のパドレス戦、第1打席で右手首付近に相手投手の投球が直撃した。中5日で予定されている次回登板に影響する可能性はある。それでも、投打での頼もしさは日に日に増している。(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「ノブ斎藤のfrom U.S.A」)