秋山翔吾外野手が所属するレッズに新型コロナウイルスの感染者が確認されたため、15日(日本時間16日)と16日に行われる予定だった「レッズ-パイレーツ」の2試合が延期されました。

再検査で両軍全員の陰性が確認されれば、試合は17日にも再開されますが、さらに長引く可能性がないとは言えません。

7月末に集団感染が発生したカージナルスは、15日からようやく試合を再開しましたが、2週間以上のブランクが空いたため、今後の日程は超過密なものとなりました。

8月=17日間でダブルヘッダー4回を含む21試合。 9月=最終戦の27日までにダブルヘッダー7回を含む32試合。

つまり、計44日間で計53試合を消化する予定になっています。その間、休日が2日間組まれていますが、雨天順延の可能性もあり、あくまでも予備日の範囲内と言えそうです。

今季は開幕するにあたり、機構と選手会が健康と安全に関するガイドラインを制定し、細かい対策を示しました。ところが、実際には完全に守られているとは言えません。

10日の「アスレチックス-アストロズ」では、厳禁とされていた大乱闘が起こり、両軍選手が大声でののしり合いながら濃厚接触を繰り返していました。また、遠征先のシカゴでホテルから外出したインディアンスのクリビンジャー、プリーサックはともに強制送還となり、のちにマイナー行きの厳罰を受けることになりました。

これらの例は極端ですが、グラウンド上での習慣を改善するのは、そう簡単ではないようです。球団や個人差はあるでしょうが、口元を触ったり、ツバを吐いている光景は、かなりの頻度でテレビ画面に映し出されています。実際には、テレビカメラに映っていない部分が絶対的に多いわけですから、おそらく「氷山の一角」でしょう。依然としてハイファイブを繰り返すチームも見受けられます。

レッズの場合、数日前に主砲ボットが「我々はルールを破っている部分がある」と、自戒を込めて話していたのですが、図らずもその不安が的中してしまったことになります。

マリナーズのサービス監督は「ホテルなどでは守れるが、グラウンドではエキサイトもするし、簡単ではない。ただ、我々は賢くなければいけない」と、対処法の難しさを口にしています。

公式戦、さらにポストシーズンを最後まで実施できるかどうかは、やはり選手たちの行動にかかっているようです。【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「四竈衛のメジャー徒然日記」)