コロナ禍の影響で、MLB機構と選手会の交渉が難航したあげく、すったもんだの末、約4カ月遅れでスタートしたメジャーの公式戦が終了しました。開幕後は、マーリンズやカージナルスなどで集団感染が起こり、試合中止が続出。先行きが不安視された時期もありましたが、最後の数週間は選手の感染者がゼロとなるなど、各球団が適切な対処を行ったこともあり、事前に通達された健康・安全に関するマニュアルは一定の効果があったことを証明しました。

ただ、これで来季の公式戦実施が安泰かと言えば、そう簡単に判断できるものではないでしょう。今後、来季の開幕までにワクチンが認可され、死者や重症化する患者が減少したとしても、新型コロナウイルスが絶滅するとも考えられません。となると、来季162試合を実施するとしても、今季に近い対策は不可欠になるのではないでしょうか。

その場合、MLBは今季の暫定的な対応策として定めたルールなどを再検討することになります。

(1)ベンチ入り登録 今季は28人としたが、通常の26人に戻すのか?

(2)DH制 両リーグとも採用。来季のナ・リーグは?

(3)延長タイブレーク 延長10回からは無死二塁でスタート。選手側には抵抗感が強く、球界全体としては賛否両論あり。

(4)ダブルヘッダー 2試合とも7イニング制。有観客の場合、各試合間の入れ替えは?

(5)ポストシーズン枠の拡大 今季は各リーグ8チームの計16チーム。新設されたワイルドカードシリーズの存続は?

(6)地区シリーズ以降の開催地 今季は、テキサス、カリフォルニアの中立地で実施。ワールドシリーズ開催地を、NFLのスーパーボウルのように持ち回りにする案も。

グラウンド上での試合実施要項だけでなく、球場内外でのソーシャルディスタンス規制、PCR検査の頻度、遠征先での行動規制、メディア対応、マイナーリーグの処遇など、クリアすべき事項は、数多く残されています。

ただ、世界全体がコロナ不安に包まれる中、メジャーリーグは知恵を絞って、球音を米国の地に復活させました。今季の反省や教訓を踏まえれば、また来年もきっと公式戦を実施できるはずです。

あとは、機構&オーナー陣と選手会の交渉が、今季のように泥沼化しないことを願うばかりです。【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「四竈衛のメジャー徒然日記」)