マニー・ラミレス外野手が日本の独立リーグ、四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスとアメリカ・フロリダ州で現地8日に入団することで契約を結んだ。

 現在44歳のラミレスの経歴を改めて紹介すると、1993年にインディアンズでメジャーデビューを果たし、以降強打者として活躍した。2000年11月にレッドソックスと10年1億1900万ドルの大型契約で移籍、その後ドジャース、ホワイトソックス、と渡り歩いたが、メジャーでのプレーは11年が最後となっている。この19シーズンに歴代15位となる本塁打555本、通算打率は3割1分2厘という好記録を残した。その一方で09年と11年には禁止薬物使用で出場停止処分を受けている。

 11年を最後にメジャーからは離れているが現役続行の意思は見せ続けてきた。12年にはアスレチックスとマイナー契約を結び、翌13年には台湾プロ野球リーグの義大ライノズで一時プレーし、その後レンジャーズとマイナー契約でプレーしている。14年にはカブスのトリプルAの選手兼コーチとして契約。15年はフロント契約となり、打撃コンサルタントに就任したが、現役引退を表明することはなかったのである。

 そして今回のファイティングドッグスとの契約だ。実質2年間プレーから離れていたことと年齢を考えると正直不安は大きい。しかし自由奔放な振る舞いで知られたラミレスにはスターとしての輝きが残っているように感じられるのだ。

 この点はアメリカのメディアも同じようで、44歳での日本独立リーグへの挑戦にもかかわらず、ロサンゼルスタイムズやCBSスポーツ、経済紙ウォールストリートジャーナルなど数多くのメディアが今回の件を記事にして報じている。ロサンゼルスタイムズ電子版は「(ラミレスを揶揄して掲げられたボードの)マニーウッドは永久に引退だろうが、マニー・ラミレスはそうじゃない」と伝え、CBSスポーツ電子版は「今年からラミレスは米野球殿堂入りの資格を得たが、野球人生を終えたわけではない」といずれもラミレスの挑戦を好意的に伝えているのが印象的だ。

 関心を寄せられたのには、記事にあるようにメジャーから離れて5年が経ち、今回ラミレスは初めて殿堂入りの資格を得たというタイミングもあるかもしれない。ただ殿堂入りに75%が必要となる投票で25%しか得られなかったのだが。

 日米から注目されているラミレスがどんなプレーを見せるか、そして彼が日本の独立リーグや選手たちにどんな影響を与えてくれるか期待したい。