MLBでは今シーズン、選手たちによる情報発信が昨シーズンまでより大幅に増えることになるかもしれない。リーグが著作権を有するコンテンツの利用を緩和したためだ。

MLBはMLBが制作した動画や写真、画像といった素材を選手や選手が所属する事務所が使用することを許可した。具体的にはドジャーズやダイヤモンドバックスでプレーし、2回オールスターに選出されたショーン・グリーン氏などが運営するデジタル素材管理ポータル、グリーンフライに試合後選手たちが使用できるコンテンツがアップされ、選手たちをその素材をインスタグラムやツイッター、フェイスブックといったソーシャルメディアに投稿できるという仕組みだ。

MLBのバーバラ・マカヒュー副社長は「我々は選手たちが以前アクセスできなかったコンテンツを提供することを望んでいます。より柔軟で、より大きな意見表明を彼ら自身ができるツールになることを期待しています。選手たちのためのリソースになりたいと思っています、そして我々がまだ発見されていないと思う機会を見つけます」とこれが情報発信の更なる機会創出にしたいとの意図をコメントしている。

ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーも声明で「これは私たちの資産をソーシャルメディアでもっと積極的に活動したい選手たちに提供するイニシアチブです。このことに興奮していますし、このプロジェクトに参加することに興味を示している選手も多数います」とした。

その一方で、マカヒュー副社長は「全てが自由になるわけではありません。この意図は選手それぞれが各素材をカスタマイズできるというものです」と乱用への配慮も示している。さらに選手たちの発信についてリーグが分析ツールを使用してその効果などについて測定・分析することも明らかにしている。

ソーシャルメディアの普及に伴ってスポーツ選手やその周辺による情報発信は世界的に盛んになっている。その一方で著作権の侵害やいわゆる炎上騒ぎが起きることも多くなっているのも事実だ。MLBによる今回の規制緩和と管理法がどんな効果を生むか広く注目されそうである。