今季限りで現役を引退し、来季のロッテ監督就任が決定的なロッテ井口資仁内野手(42)が28日(日本時間29日)、05年から2年半在籍したホワイトソックスの本拠地で「引退記念」の始球式を行った。05年世界一の貢献者に対し、ホ軍側の計らいで実現。オーナーのラインズドルフ氏、当時のギーエン監督らによるメッセージが大型ビジョンに映し出されるなど、「VIP待遇」で出迎えられた。

 セレモニー前には日米報道陣の前で会見。「最終的な目標として、またこっち(米国)でユニホームを着たい」と指導者としての夢を披露。2年前、同地でのイベントに参加した際、ラインズドルフ氏にその意思を伝えたことも明かした。

 さらに、日米両球界で培った経験を後進に伝えていく覚悟も口にした。「基本的なことは日本はしっかり教える。そこから先の応用がまだ足りない。そこを指導していけたらメジャーに来る選手も増える。そこが自分たちの仕事。そういう選手を少しでも育てて、こっちに送り込んでいきたいですね」。理想は、日米の良さをミックスした野球。未来の監督の「指導論」は、真剣かつ説得力十分だった。(シカゴ=四竈衛)