エンゼルス入りが決まった大谷翔平投手(23)に対し、早くもライバル球団が「包囲網」を敷き始めた。直前までラブコールを送り、大谷獲得にも動いた同地区4球団の各監督が、ウインターミーティング会場で会見。対抗心を隠すことなく、真っ向勝負を挑む姿勢を見せた。

 今季、世界一に輝いたアストロズのヒンチ監督は、力を込めて言った。「このリーグ、地区は強い。決して簡単ではないと思う」。「投手大谷」には看板の強力打線で、「打者大谷」に対してはバーランダー、カイケルのサイ・ヤング賞コンビで対抗。「うちの連中はチャレンジしていくと思う。我々は恐れていない」と、チャンピオンとしてのプライドをかけて大谷を攻略する姿勢を見せた。

 来年3月29日(同30日)の開幕戦で対決するアスレチックスのメルビン監督は警戒心を隠そうとはしなかった。「すべてのチームが動いたのには理由があるはず。彼のような二刀流は見たことがない」と、投打の両面で対策を進める考えを明かした。大谷争奪戦で有力候補に挙げられ、直接交渉にも同席したレンジャーズ、マリナーズの両監督は、これまでに蓄積した豊富な情報を逆利用して攻略法を練っていく方針だ。レ軍バニスター監督は「情報はたくさんある。戦っていくうちにもっと分かるだろう」とコメント。マ軍サービス監督も「我々はこれまでにかなり見てきたし、これから先、何度もバトルすることになる」と、真っ向勝負を挑む姿勢を強調した。

 同地区4球団との対戦は、年間各19試合ずつの計76試合。どのチームも目の色を変えて「二刀流」に挑んでくるだけに、大谷にとっては気の抜けない戦いが続きそうだ。【四竈衛】