【テンピ(米アリゾナ州)13日(日本時間14日)=本間翼、斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(23)が「ピッチャーファースト」として、14日(同15日)から初のメジャーキャンプに臨む。バッテリー組の集合日となったこの日、球場を訪れたマイク・ソーシア監督(59)は、大谷の調整について、日本ハム時代と同様に投手練習を第1段階とする方針を明言。日本での成功例を基に、メジャーでの二刀流を後押しする。

 いよいよ大谷が米国挑戦の第1歩を踏む。キャンプイン前日、ソーシア監督が今後の方針を明かした。基本プランは「投手として基礎を築いてもらいたい」。まずは投手優先を軸として、練習内容を組んでいくこととなった。

 メジャーキャンプ初体験の大谷にとっては、適応しやすい練習方式となる。というのも、まずは投手練習、プラス打撃という“投手を軸”にしていた日本ハム栗山監督の育成方針と合致するからだ。ソーシア監督は先月、栗山監督と面談したエプラーGMを通じ、大谷のブルペンに入るタイミング、投げ込みの程度、打撃練習の時間など詳細な情報を収集。その上で「状態に合わせて柔軟に対応しないといけないが、もちろん、情報を基にスケジュールを立てるだろう」と、過去の日本ハムでの調整を参考にする考えを示した。

 キャンプイン前日のこの日、メイン球場では初めて軽めのキャッチボールを行った。練習開始直前には、ソーシア監督から「ヘーイ、ヘーイ!」と声をかけられ、笑顔で握手を交わした。あいさつはフランクな米国流だったが、野球に関してはほぼ日本流のまま。国は違えど変わらぬ体制で「二刀流大谷」がスタートする。