エンゼルス大谷翔平は、ドジャースとのオープン戦に「7番DH」で出場し、サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)3度獲得の左腕カーショーと初対戦。大きなカーブを見逃して三振に終わった。

 大谷にとってメジャーを肌で感じる貴重な三振だった。3回無死、カウント2-2。カーショーが投じた外角低めへの大きなカーブを「自信を持って」見送って三振。だが、球審にブーイングを浴びせたファンとは対照的にベンチに戻った大谷は笑っていた。「1打席だけでしたけど、楽しかったです。やっぱりテレビで見ていた投手。打席に立っての感覚は違いますし、そういう投手と対戦するっていうのは楽しいです」。

 日本ハム栗山監督は大谷を「宿題が大きければ大きいほど輝く」と言う。高い壁にぶつかったときほど、乗り越えようと必死になり、眠っている力が発揮される。1年目に渡米直前の楽天田中、16年日本シリーズで引退直前の広島黒田から多くを学んだ。「1球1球がすごくレベルが高い。やっぱり素晴らしい投手だと思います」。一流の技を参考にできるのが最大の特徴。結果は見逃し三振だったが、超一流と向き合った全5球が、今後の糧となる。

 2打席目は昨季、西武に在籍したシュリッターとの対戦で遊ゴロ併殺打。知っている投手だけに「その割にはタイミングがいまひとつ取れていない」。11打席連続無安打と結果が出ない要因を、自身の状態の悪さと冷静に分析した。9日(日本時間10日)はメキシカンリーグ球団との練習試合に登板予定。23歳の成長は続く。(テンピ=本間翼)