エンゼルス大谷翔平投手(23)が、本拠地初打席で移籍後初ホームランを放った。

 1回2死満塁で打席がまわり、4球目に相手の暴投で二、三塁へと状況は変わったが、カウント2-2から74マイル(約119キロ)のカーブを右翼スタンドへ運んだ。「フェンスに当たるかなと思って走っていたので、入ってくれてうれしかったです」。ダイヤモンドを一周してベンチへ戻ると、チームメートたちが大谷に視線を向けることもなく、まったく出迎えないサプライズ演出もあった。これは「サイレント・トリートメント」というメジャーではおきまりの儀式。大谷は「わからなかったですね。でも(ベンチに)行ったときには“こういうやつ”なのかなと思った。うれしかったです」と笑った。

 エンゼルスによると、初勝利を挙げた選手が、その後2日以内に打者出場した試合で最初の打席に本塁打を放つのは、1921年6月13日、14日のベーブ・ルース以来だという。大谷は「すごい光栄なこと。今日よりこの先の方が大事になるんじゃないかなと思う。(バットを)振れているうちはいいですけど、いろんな投手が出てきて、自分のスイングができないときに、どういう風に超えていくのかが大事だと思う。今日はよかったですけど、次に向けて練習したいと思います」と話した。

 3回には右前打、8回には中前打を放ち、猛打賞も記録。2日前の4月1日(日本時間2日)に初登板初勝利を挙げたばかりだが、立て続けの大活躍。それでも本人は「まだ成し遂げてはいないですし、始まったばかり」と気を引き締めた。【本間翼】