3戦連発で全米に衝撃を与えたエンゼルス大谷は、実は走力も光っていた。この日、三塁打を放った後にベース上でハイタッチを交わしたディノ・エベル三塁コーチは「メジャーレベル+(プラス)の走力だよ。非常に速い。ベースを回るのもうまい」と絶賛。エンゼルス13年目の同コーチによると、打ってから一塁に到達するまで、メジャーリーガーの平均は4・2秒。大谷は4・1秒でメジャー平均を上回っているという。

 キャンプ中から、その走力は注目されていた。オープン戦では内野ゴロが多かった大谷だが、一塁でのアウトのタイミングはギリギリ。米メディアの番記者も思わず「なんて速いんだ!」と目を丸くしたことがある。ソーシア監督も「ストライドが大きいし、ベースランニングもうまい」と高く評価する。これまでは、本塁打か単打で走力を見せる場面がなかった。投打だけじゃない。走でも高い能力を見せつけた、メジャー初三塁打だった。【斎藤庸裕】

 ◆俊足データ メジャーの分析システム「スタットキャスト」によると、大谷の三塁到達タイムは11秒49。スプリントスピードは毎秒28・3フィート(約8・63メートル)でメジャー平均の毎秒27フィート(約8・23メートル)を上回った。昨季最速はバクストン(ツインズ)とハミルトン(レッズ)の毎秒30・1フィート(約9・17メートル)。