10年前、22歳の青年の決断が日本球界を揺り動かした。08年9月11日、社会人NO・1右腕だった新日本石油ENEOS(現JX-ENEOS)田沢純一投手(32=タイガース)が、日本球界を経ずに直接大リーグに挑戦する「直メジャー」を表明し、レッドソックスと3年契約を交わした。日本のドラフト1位候補の海外流出は初めてで、大リーグではセットアッパーの地位を築いた。

<田沢の主な記録>

 ◆日本人最年少先発勝利 レッドソックス時代の09年8月11日タイガース戦で初先発初勝利。23歳2カ月での先発勝利は日本人最年少。

 ◆5年連続50試合 13~17年に50試合以上登板。長谷川、岡島の各4年を上回る最長。

 ◆通算89ホールド 日本人では長谷川85、岡島84を抜く最多。

 ◆世界一 13年ワールドシリーズでカージナルスを下し制覇。日本のプロ野球未経験で世界一は初めて。ポストシーズンでは1勝6ホールド。