両太ももの張りで故障者リスト入りしていたヤンキース田中将大投手(29)が10日(日本時間11日)、オリオールズ戦で約1カ月ぶりに登板したが、今季8勝目(2敗)はならなかった。

 球数が80球までと制限をつけられた復帰戦で、4回1/3でちょうど80球降板。それでも「手応えとしてはいい方だった。1カ月ぶりというのは正直、感じなかった」と、ブランクの影響がなかったことを強調した。6番デービス以外右打者がずらりと並ぶオリオールズ打線に変化球主体で攻め、3回までは走者を出しながらも要所で締め、持ち味の粘り強さも発揮した。

 だが4回の2死一、二塁で8番リカードに甘く入った初球の変化球を三塁線に運ばれ2点適時二塁打。5回には先頭マチャドに初球の89マイル(約143キロ)を同点本塁打された。「変化球が甘くなってしまう、投げきれなかった部分がある。(同点ソロは)何の言い訳もできないし、自分自身に対して一番フラストレーションがたまる」と反省し「思うところはある。自分なりに登板間で修正していけたら」と話した。ブーン監督は「悪くなかった。引き続き状態を上げていってくれれば」と次回以降に期待した。