スタメンから外れたエンゼルス大谷翔平投手(24)は、代打で途中出場し、1打数1安打だった。

9-4と5点リードした8回1死一塁の場面で、救援左腕セントジョンと対戦。カウント2-2から9球目のスライダーを右前へ運んだ。

打率は3割3厘。

前日は、タイラー・スカッグス投手が死去したことで試合は中止となった。

再開したこの日は、エンゼルス選手全員が同投手の背番号「45」を胸に付けてプレーした。試合前には、両軍選手がベンチ前に整列して黙とうをささげた。

マウンド後方には「45」が描かれ、エンゼルスのダッグアウトにはスカッグス投手のユニホームが飾られた。試合中は、本拠地レンジャーズの選手の登場曲が自粛され、イニング間のアトラクションも一部行われなかった。

試合前には、首脳陣らの記者会見が行われた。オーナーのアート・モレノ氏、ジョン・カルピーノ社長、ビリー・エプラーGM、ブラッド・オースマス監督が出席。大谷、トラウトら全選手、スタッフらも会場内で見守った。

試合を再開することについて、エプラーGMは「タイラーもそれを望んでいるはず。ルーティンに戻る時だと思う」と、声を詰まらせながら説明した。

モレノ氏は「我々は家族。子供を亡くしたのと同じ気持ちだ」と、沈痛な表情で語った。また、同監督は「チームが一緒になって野球に集中したい。だが、とても難しい。我々はプロのアスリートだが、ひとりの人間でもある」と、涙ながらに声を震わせた。

試合は、エンゼルスが逆転勝ち。同僚左腕へ惜別の白星となった。