ヤンキースが、会心の試合運びで第1戦を制した。

先発の田中将大投手(30)が、重圧のかかる敵地初戦で快投を演じ、今ポストシーズン2勝目(通算5勝目)を挙げた。

田中は、破壊力抜群のアストロズ打線相手に、6回1安打無失点1四球4奪三振。許した2人の走者も併殺で切り抜け、打者18人、残塁0と二塁を踏ませない、完璧な投球を披露した。

球数は、わずか68球。

試合後は「1球1球、どういう投球をしていけばいいかということを、しっかりと考えたうえで、投げていけたということが大きかったと思います。あとは、本当に今日の試合の中で大きかったことは、味方の守備ですね。それが本当に大きな助けになって、ああいう結果になりました」と穏やかな表情で振り返った。

試合は、田中とアストロズの先発グリンキーが好投し、序盤から緊迫した投手戦となった。

両軍無得点で迎えた4回、ヤンキースは、この試合で3番に起用されたトーレスの適時二塁打で1点を先制。6回にはトーレス、スタントンのソロで2点を追加。3-0とリードを広げた。

さらに、7回にはトーレスの2点適時打、9回にも加点し、完勝した。

これで田中は、ポストシーズン通算で防御率1・32。さらに、デビュー以来7試合連続で2失点に封じた史上初の先発投手となった。それでも、プレーオフに強いと言われることについて「そういう数字が残っているので、それを言われるのも分かるんですけど、何より喜びというのは、その試合に勝った、自分の持っているものを出し切った、試合後のそういうところだけです」と淡々と話した。

なお、第2戦は13日(同14日午前9時8分開始予定)、ヤンキースが左腕パクストン、アストロズが右腕バーランダーの両先発で行われる。