巨人のパーラ、ヤクルトのエスコバー、DeNAのオースティン、阪神のボアと大物外国人選手が続々と日本球界への移籍を決めている。プロ野球の各球団も乗り込む来月のウインターミーティング(日本時間12月10日から、カリフォルニア州サンディエゴ)には、さらなる大物の獲得が決まる可能性もありそうだ。注目したい外国人選手をピックアップした。

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◆パブロ・サンドバル ジャイアンツからFAとなった今オフ、ロッテの公式インスタグラムをフォローして話題となり、最近では巨人公式もフォロー中。ただし9月に肘を手術した。通算打率2割8分、148本塁打、622打点。今季年俸約1800万ドル(約19億8000万円)。33歳、内野手。右投げ両打ち。

◆クリス・カーター ブルワーズ所属の16年に41本塁打で本塁打王、今季はメキシカンリーグで49本塁打。メジャーでは17年に年俸350万ドル(約3億8500万円)でヤンキースに所属したのが最後。日本移籍を希望している。通算打率2割1分7厘、158本塁打、400打点。32歳、内外野手。右投げ右打ち。

◆ヘスス・アギラ メジャー6年で448試合に出場し、昨季はブルワーズで35本塁打を放ち球宴に初選出。今季は途中でレイズにトレードされ2球団で12本塁打、今オフに戦力外となった。通算2割5分6厘、63本塁打、215打点。今季年俸約64万ドル(約7040万円)。29歳、一塁手。右投げ右打ち。

◆ホセ・バティスタ メジャー15年のキャリアを誇る通算344本塁打の大砲。今季は契約が得られなかったためプレーしておらず、今オフに改めて現役続行を表明しているが、メジャーでの契約を得ることは厳しい状況とみられている。通算打率2割4分7厘、975打点。39歳、内外野手。右投げ右打ち。

◆ドルー・ガニョン 08年にメッツに入団し18年に同球団でメジャーデビューした遅咲き。救援で2年間23試合に登板。11月にFAとなり、韓国プロ野球への移籍を模索したとの情報も出ていた。150キロ前後の速球とカーブ、スライダー、チェンジアップを持つ。通算5勝2敗、防御率7・32。29歳、右投げ右打ち。

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▽大物移籍が多い理由 

メジャーではこの2年ほどFA市場の動きが鈍く、より良い条件を求めて粘り強く待っても思ったような契約を取れないケースが多い。そのため巨人入りを決めたパーラのように、まだメジャーでも十分契約を得られそうな選手も、オフの早い段階で日本の球団のオファーを受ける傾向が出てきたのだろう。

メジャーでの実績はあるものの来季メジャー契約を得られるかボーダーラインにいる選手は、なおさらその傾向が強い。今オフ日本移籍を決めたDeNAオースティンや阪神ボアのように、結婚したかあるいは子どもが誕生したばかりの選手にとっては、安定を求めた結果の選択でもあったのだろう。MLBでは21年からマイナー球団を大幅削減する案も出ており、職を失う選手が激増する可能性があるため、日本に目を向ける選手は今後さらに増えることが予想される。