元ヤンキースのアレックス・ロドリゲス氏(44)と、歌手と女優で婚約者のジェニファー・ロペス(50)が、米大手銀行と手を組み、メッツ買収の準備を始めたことが明らかになった。米老舗芸能週刊誌バラエティーの電子版などが20日に伝えた。新型コロナ禍のさなか、大物カップルの景気の良いニュースが大きな注目を集めている。

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米球界と米芸能界の大物スターカップルが、球団買収へ向け動きだした。バラエティー電子版によると、メッツ買収に備え、大手銀行JPモルガン・チェースと契約したという。

メジャー22年間で通算696本塁打を放ち現在は人気解説者としても活躍するAロッドはニューヨーク生まれで、少年時代はメ軍ファン。ヤ軍時代の同僚デレク・ジーター氏がマーリンズの経営者となったことに影響され、今年3月にはテレビ番組で「もしメ軍が売り出されれば、間違いなく買収を検討する」と意欲を示していた。米メディアによると、Aロッドとロペスの資産はそれぞれほぼ同額で、合わせて7億ドル(約770億円)とされている。

メ軍は昨年、球団の80%の株式を投資家スティーブ・コーヘン氏に26億ドル(約2860億円)で売却予定だったが破談となり、再度売り出す見込み。Aロッドとロペスの多額の資産をもってしても買収資金には届かないが、JPモルガン・チェースを通して出資者を募り、投資家グループを結成してメ軍買収に手を挙げる計画という。ジーター氏がマ軍を買収した際も、資産家とグループを組み12億ドル(約1320億円)の資金を調達しており、同じ方法をとる模様だ。

ビッグカップルの“野望”は、ビジネス専門テレビ局「FOXビジネス」等でも速報で伝えられ、大きな注目を集めた。Aロッドは、最近ではトランプ米大統領から、新型コロナウイルス感染拡大の対応について相談を受け話題になっていた。

◆米セレブオーナーたち NBAのかつてのスター、マジック・ジョンソン氏は12年にドジャースの共同オーナーに。レッドソックスは、テレビプロデューサーとして有名なトム・ワーナー氏が共同オーナーに就いている。俳優でコメディアンのビル・マーレイは10近いマイナーリーグ球団のオーナー。ラッパーのジェイ・ZはNBAネッツの共同オーナー、歌手のジャスティン・ティンバーレイクはNBAグリズリーズの小口オーナーになっている。Aロッドのパートナーであるジェニファー・ロペスは、前夫で歌手のマーク・アンソニーが09年にNFLドルフィンズの小口オーナーになっている。

◆アレックス・ロドリゲス 1975年7月27日生まれ。米ニューヨーク州出身。93年にドラフト1巡目全体1位でマリナーズに入団。MVPに3度、遊撃手としてゴールドグラブ賞に2度、球宴に14度選出。ヤンキースなどメジャー22年で通算打率2割9分5厘、696本塁打、2086打点。ドーピングスキャンダルにより14年には1年間出場停止処分を受けた。16年で引退し、現在は解説者として活躍しながら会社を設立し、不動産業やeスポーツへの投資などビジネスでも多忙を極めている。190センチ、104キロ。右投げ右打ち。

◆ジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez) 1969年7月24日、ニューヨーク市ブロンクス地区生まれ。90年のテレビシリーズ「イン・リビング・カラー」で女優デビュー。映画「セレナ」「アウト・オブ・サイト」でトップスターになり、99年のアルバム「オン・ザ・シックス」で歌手デビュー、全世界で700万枚を売り上げた。香水やファッションブランド、テレビ、映画もプロデュース。愛称はJ・Lo(ジェイロー)。