偉大なるOB、トム・シーバー氏の死去が明らかになった翌日、後輩たちが「ミラクル・メッツ」を再現させた。ヤンキース相手に劇的なサヨナラ勝ちを収めた。

黙祷を捧げて臨んだ一戦。4-7の8回、ロサリオの2点適時打で1点差。9回は相手守護神チャプマンからデービスが起死回生の同点ソロをバックスクリーンへたたき込む。タイブレークにもつれこんだ10回表、相手のまさかの走塁ミスで無失点に切り抜けるとその裏、主砲アロンソが左翼席へサヨナラ本塁打を放った。

前日2日、メッツなどで通算311勝を挙げ92年殿堂入りしたトム・シーバー氏が8月31日に75歳で死去したことが発表された。

サイ・ヤング賞に3度輝くなど多くのタイトルを手にしたシーバー氏は「ミラクル・メッツ」と呼ばれ旋風を巻き起こした69年のメッツで25勝を挙げ、ワールドシリーズ制覇を達成した。

それから51年。メッツは17勝21敗で地区5位と厳しい戦いが続く。シーバー氏に捧げたサヨナラ勝利が浮上のきっかけとなるか。