マリナーズ菊池雄星投手がダイヤモンドバックス戦に先発し、6回を6安打4失点で3敗目(2勝)を喫した。1回、4長短打などで3点を先制され、3回にも長短打で1点を失った。

反省点は明確。真っすぐだった。先発投手にとって永遠のテーマでもある立ち上がり。ストライクを先行させながら、カットボールを狙われた。「速球中心にもっと荒々しく、相手が嫌がる速球をもっと投げるべきだったと思います」。今季は全球種の球速が昨季から約5キロアップ。去年までのスライダーがカットボール、カーブがスライダーと表記されるようになった。その一方で、実戦不足で投球の組み立ては完成されていない。ここ2戦で手応えを得ていたカットボールを軸として頼りすぎ、さらに「完全に受け身になった。丁寧におとなしく入り過ぎました」。メンタル、投球の“原点”を欠き、失点につながった。

吹っ切れた4回以降は安打を許さず、最後は8打者連続凡退で締めくくった。今季の登板は残り2試合。「いい結果、数字を残して終わりたいです」。自らの伸びしろは、菊池自身が実感しているに違いない。